「オーストリア病院収容法――立法過程から見る人権保障の理念と制度形成――」

『精神医療』第22号に、「オーストリア病院収容法―立法過程から見る人権保障の理念と制度形成」を寄稿しました。

日本の精神保健福祉法は、精神医療、精神保健、福祉の3領域をすべて網羅している点に特徴があるが、精神疾患患者の権利保護が抜け落ちていると指摘されてきたように、強制入院をめぐる患者の人権保護は貧弱です。

私が現在暮らしているオーストリアではどのような制度なのだろう?――調べてみると、オーストリアでは早い段階で法制度を整えていたわけではありませんでした。むしろヨーロッパの近隣諸国と比べて精神医療・人権保障制度が遅れ、制度の遅れが強制入院患者の多さをもたらしていたことが、病院収容法立法の動機となっていたことが分かりました。

本稿では、ヨーロッパの「優等生」ではなかったオーストリアが、どのような議論を経て、患者の人権保障をどのような理念の下で制度化していったのか、その立法過程を紹介しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください